「一生モノ」として購入した高級ダウンのモンクレールやカナダグース。しかし、いざクリーニングに出そうとすると「近所のお店で断られた」「戻ってきたらボリュームがなくなった」という声を耳にします。実は、高級ダウンには一般的な衣類とは全く異なる高度な技術が必要です。

本記事では、高級ダウンクリーニング専門店「PROSHOP HIRAISHIYA」の4代目・渡邊社長に独占取材。累計50万着の圧倒的な実績を支える驚きの洗浄工程や、独自の修復技術、そしてプロが教える「失敗しないクリーニング業者の見極め方」を、工場見学のレポートとともに詳しく解説します。

この記事の登場人物

クリーニング師渡邊さん

渡邊 隆徳 さん(クリーニング師 / 革修理マイスター)

高級ダウンクリーニング専門店「ドライクリーニング平石屋」代表。 福島県で続くクリーニング店の4代目。東京の大手クリーニング会社での住み込み修行を経て、国家資格「クリーニング師」を取得。全国有数の高級ダウン専門店へ舵を切り、累計50万着以上の実績を築く。

\モンクレール・カナダグース専門の宅配クリーニング!/

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なぜモンクレールやカナダグースは「専門店」でなければならないのか?

ーー渡邊社長、本日はどうぞよろしくお願いします。

ーーまず最初に、モンクレールやカナダグースといった高級ダウンジャケットの取扱いには、頭を悩ませている方も多いと思います。専門家からみて、なぜベーシックなサービスを大切にするクリーニング店では高級ダウンを断られるケースが多いのでしょうか?

渡邊社長「一言で言えば『技術的な難しさ』ですね。特にモンクレールなどは、毎年新作に新しい素材を取り入れてくるんです。我々プロでも『これはどう洗うんだ?』と慎重になるような繊細な生地が使われています。街のクリーニング店さんだと、もし破損させてしまった時の責任が取り切れない。しかもそれが1点あたり数十万円もする高級ダウン。だから『洗えません』と断らざるを得ないんです」

ーーPROSHOP HIRAISHIYAさんに届く依頼も、そうした「断られ組」の方が多いのですか?

渡邊社長「圧倒的に多いですね。私は実際に自分でもモンクレールやカナダグースを毎年買って、着て、洗ってみることで素材の特性を研究しています。だから、届いた品物を見て『これは水でいける』『この汚れは油の処理が必要だ』と瞬時に判断できる。この目利きこそが専門店の証です」

ーー高級ダウンでは、クリーニングの方法自体が根本的に違うのですか?

渡邊社長「はい。一般的なクリーニング店はドライクリーニングという油で洗う方法を取ります。ドライは安価で手軽な一方で『油で洗う』ので、羽毛(ダウン)が本来持っている天然の油分まで奪ってしまうんです。そうなると羽毛がパサパサになり、保温性が落ちてしまいます。これが「ダウンを洗うとボリュームが無くなる」の正体です。さらに、襟元の汗汚れや体臭は、ドライでは落ちません。うちはあえて手間のかかる『ウェット(水)クリーニング』でこだわりを持って1点1点丁寧に洗っています。水で洗うことで、羽毛を傷めず、1年間の汚れを根こそぎ落とし、ふっくらとしたボリュームを復活させることができるんです」

PROSHOP HIRAISHIYA 渡邉社長とクリーニング工場
PROSHOP HIRAISHIYA 渡邊社長とクリーニング工場

【工場見学】1着のダウンが劇的に蘇る「執念」の工程

ーー実際の工場では、どのようにダウンが扱われていくのでしょうか

渡邊社長「まず、何よりも大事なのが『前処理』です。シミ抜きですね。実は、クリーニング機に入れて回すだけでは、ほとんどのシミは落ちません。洗う前に職人が1点ずつ状態を見て、油性か水性かを見極め、オリジナルの薬剤を使い分けて手作業で汚れを浮かせておきます。ここで汚れの8〜9割を落としてしまう。これが仕上がりの差になります」

「専門のクリーニング機の操作もダウンによってプログラムを1分単位で変えています。デリケートな素材なら回転を落とし、温度も低めに。さらに最近は洗剤にもこだわっていて、生地への負担を減らすために、すすぎ1回で済むような最高品質のものを使っています。それがどんな特性を持ったダウンなのかを見極めて、個別調整できる力が求められます」

ーー乾燥工程でも、ただ乾かすだけではないと伺いました

渡邊社長「そこが一番のポイントです!自然乾燥の後に専用の乾燥機に入れるのですが、うちでは乾燥機を複数回、回すこともあります。合計で3時間、長い時は丸一日。一般的なクリーニング店の何倍も手間暇をかけることで、優れた仕上がりを実現しています。また途中で専用のボールを入れて叩くことで、中の羽毛をしっかりと立たせるんです。この『叩き』の工程があるからこそ、お客様が驚くようなダウン特有のふっくら感が出るんですよ。」

モンクレール・カナダグースのよくある悩み

ーーブランド特有の悩みについても教えてください。モンクレールで一番多い相談は何ですか?」

渡邊社長「やっぱり『アニメラベル』ですね。裏地にあるあのラベル、実は洗っているうちに剥がれやすいんです。うちは修理部門もあるので、剥がれそうな場合は事前に補修してから洗います。あと、モンクレールの生地は意外と薄いので、光による変色も多い。そういった場合の『染め替え』も行っています。」

モンクレールのアニメラベル剥がれ
クリーニング工場風景:モンクレールのアニメラベルが剥がれているが修復が可能

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ーーカナダグースについてはどうでしょうか?

渡邊社長「カナダグースは、生地が擦れて白っぽくなる『白化(はっか)』の相談が3〜4割を占めます。これは普通に洗っても直りません。うちは職人が筆を使って、手作業で1点1点色を押し込んで直します。スプレーではなく手の圧力で染料を入れるので、質感を損なわずに綺麗に蘇ります」

ーー修理についても、かなり高度なことをされていますよね

渡邊社長「はい。例えばダウンに穴が開いた場合、うちはそのダウンの『目立たない内側の生地』を切り取って移植します。同じ素材、同じ色なので、どこが穴だったか分からなくなるほど綺麗に直せます。ファスナーの噛み合わせや、ボタンの不具合なども、専門の職人がすべて対応しています。大切なダウンだからこそ、1つ1つのパーツに真心をこめて丁寧に対応しています」

クリーニング工場風景:修理は丁寧に1件1件対応している
クリーニング工場風景:修理は丁寧に1件1件対応している

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プロが教える、高級ダウンクリーニングに失敗しないための「2つのアドバイス」

ーー高級ダウンを自宅で洗濯することもできるのでしょうか?

渡邊社長「正直、あまりおすすめしません。一番の問題はボリュームダウンです。家庭の洗濯機だとダウンが浮いてしまって汚れが落ちないばかりか、乾燥が不十分で羽毛がダマになってしまう。そうなるとプロでも戻すのが大変です。一生モノのダウンなら、信頼できる専門店に任せていただくのが、結果として一番長く、安く着続けられるコツだと思います」

ーー高級ダウンをクリーニングに出す際、気をつけるべきことはありますか?

渡邊社長「まずは『出すタイミング』です。シーズンが終わって冬物を脱いだら、すぐにクリーニングに出すのをお勧めします。汗や皮脂が付いたまま放置すると、成分が酸化して落ちないシミになったり、生地が変色したりします。もったいぶって出さないでいると、結局高い修理代がかかってしまう。気になる汚れがあるなら早めに出すのが一番安く済みます」

「また『どこを重点的にやってほしいか』を明確に教えてもらえると助かります。私たちは受け取る際のカルテにも備考欄を設けていますが、『このシミを落としたい』『ボリュームを出したい』と言っていただければ、現場でそこを徹底的に保護・注力します。あと、ご自身で事前にスマホで写真を撮っておくのも、安心材料としてお勧めです」

すっかり蘇って完成!

ーー渡邊社長、長時間にわたり、ありがとうございました!当初想像していた以上に、丁寧な工程を踏まれていて、熟練の技巧を感じさせてもらいました。

編集後記:取材を終えて

工場の隅々まで見学させていただきましたが、そこにはマニュアルだけでは語れない「手の感覚」を大切にする職人の姿がありました。渡邊社長は言います。「お客様の大切な1着を、買った時のような状態で返したい」。機械任せにせず、シミひとつ、ボリュームひとつにこだわり抜く姿勢こそが、全国から依頼が絶えない理由なのだと確信しました。

もし、あなたの大切なダウンに汚れやダメージがあるのなら、一度「PROSHOP HIRAISHIYA」の公式ホームページを訪れてみてはいかがでしょうか。あなたの1着が、プロの手によって再びあなたの冬を彩る最高のパートナーに生まれ変わるはずです。

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宅配クリーニングが便利!

クリーニングイメージ

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